ヒートショック

生命に係わる断熱性能

生命に係わる断熱性能

岡山で家族を守る家づくり|ヒートショック対策には断熱性能が不可欠

「家づくりって何から始めればいいんだろう」「後悔したくない」、
そんな不安を抱えて注文住宅を検討し始めた方に、まず知っていただきたいのが「断熱性能は命を守る性能である」という事実です。

岡山県は比較的温暖な地域と思われがちですが、冬の朝晩は冷え込みが強く、室内の温度差が生じやすい環境です。
この温度差が引き起こす健康リスクの代表例が「ヒートショック」。
実は、交通事故よりも多くの死亡例が報告されているほど深刻な問題です。

この記事では、ヒートショックの仕組みと岡山の気候特性、そして断熱性能がなぜ命を守るのかを解説します。

1|ヒートショックとは?交通事故より多い家庭内リスク

ヒートショックとは、急激な温度差によって血圧が乱れ、心筋梗塞や脳卒中などを引き起こす現象です。
特に冬場、暖かい部屋から寒い浴室やトイレに移動した瞬間に発生することが多く、家庭内で突然倒れるケースが報告されています。

東京都健康長寿医療センター研究所の推計によると、日本では年間約19,000人が入浴中に急死しているとされており、これは交通事故死(令和6年:2,663人)の約7倍に相当します。
この多くがヒートショックによるもので、冬季に集中しています。

「高齢者の話でしょ?」と思われるかもしれませんが、実際には40代でも血圧の急変による事故は起きています。
特に働き盛りの世代は、日中の疲労や飲酒後の入浴などで血圧が不安定になりやすく、リスクが高まる傾向があります。

岡山県でも、冬の最低気温が0℃前後まで下がる日が多く、築年数の古い住宅では浴室や脱衣所が冷え切っているケースが目立ちます。
室温差が大きいほど、ヒートショックのリスクは高まります。つまり、家の中の温度差をなくすことが、命を守る家づくりの第一歩なのです。

2|WHOも推奨する「室温18℃以上」の住環境

世界保健機関(WHO)は、住宅内の室温を18℃以上に保つことが健康維持に不可欠であると勧告しています。
日本の住宅は断熱性能が低く、冬季にリビング以外の室温が18℃を下回るケースが多く、健康リスクが高いとされています。

慶應義塾大学・伊香賀俊治教授の研究によると、断熱性能の高い住宅では、血圧の安定・睡眠の質向上・活動量の増加など、健康面での改善が確認されています。
つまり、断熱性能は快適性だけでなく、健康寿命を支える「予防医療的な性能」でもあるのです。

3|ヒートショックを防ぐには「温度差のない家」が必要

断熱性能の高い住宅では、家全体の温度差を抑えることができます。
暖房の効率が良く、廊下やトイレ、脱衣所まで一定の室温を保ちやすくなるため、ヒートショックのリスクを大幅に軽減できます。

たとえば、朝の忙しい時間に子どもを着替えさせる脱衣所が冷え切っていると、体温が急激に下がり風邪を引きやすくなります。
また、夜遅く帰宅した際に冷えた浴室で入浴すると、血圧が急変するリスクもあります。

岡山の気候に合った断熱設計を行うことで、冬の寒暖差を緩和し、家族の健康を守ることができます。
「子どもが風邪を引きにくくなった」「朝の支度がスムーズになった」など、生活の質にも直結する性能です。

4|浴室・脱衣所・トイレの温度差が命取りに

ヒートショックの多くは、暖かいリビングから寒い浴室やトイレに移動した瞬間に起こります。
断熱性の低い家では、暖房が効いている部屋とそうでない部屋の温度差が10℃以上になることも。

高断熱住宅では、こうした温度差を抑える設計が可能です。
たとえば、隙間の無い断熱施工、高気密・付加断熱(外断熱)などを組み合わせることで、家全体の温度バランスを整えることができます。

また、ヒートショックは一度起きると再発リスクが高く、医療費や介護負担にもつながります。
住宅性能を高めることは、健康寿命を延ばす投資でもあるのです。

5|断熱性能の基礎知識 UA値・C値とは?

断熱性能を数値で判断するための指標として、UA値とC値があります。

・UA値(外皮平均熱貫流率):住宅の外皮からどれだけ熱が逃げるかを示す数値。小さいほど断熱性が高い。
・C値(相当隙間面積):住宅の気密性を示す数値。小さいほど隙間が少なく、冷気の侵入や暖気の漏れが少ない。

岡山県は国の地域区分で「6地域」に該当し、断熱等級6の基準はUA値0.46以下です。
また、C値は0.5以下が高気密住宅の目安とされており、これらの数値をクリアすることで、ヒートショック対策として有効な住環境が整います。

6|断熱性能の「見える化」で安心を

UA値(断熱性能)は計算書で確認できますが、設計図だけではわかりません。
実際に施工中の住宅で、UA値(断熱性能)やC値(気密性能)を「実測」しているかどうかが重要です。

数値で性能を確認できることは、住宅会社選びの信頼性にもつながります。
「UA値0.46以下」「C値0.5以下」という基準をクリアしているかどうかは、後悔しない家づくりの判断軸になります。

また、断熱性能が高い家は冷暖房費も抑えられるため、共働き世帯にとっては家計にも優しい選択です。
「性能が高い=光熱費が安い」という実感は、住み始めてからの満足度にもつながります。

7|温暖な地域でも油断は禁物

「岡山は寒くないから断熱は不要」と思われがちですが、それは誤解です。
実際には、温暖な地域ほど断熱性の低い住宅が多く、室温差が生じやすい傾向があります。

国土交通省の調査によると、断熱性能が低い地域ほど冬季死亡増加率が高く、断熱住宅の普及率が低い傾向があります。
岡山県も例外ではなく、断熱性能の向上が健康リスクの低減に直結する地域です。

まとめ|断熱性能は「命を守る」家づくりの基準

断熱性能は単なる快適性の話ではなく、家族の命を守るための「住宅性能」です。
ヒートショックから家族の命を守るためには、断熱性能を数値で確認し、温度差のない環境づくりをしていくことが大切です。
「家づくりって何から考え始めればいい?」と迷ったら、まずは「断熱性」から考えてみてください。
それは、家族の健康・安心・経済性を支える、最も重要な判断軸です。

 

【参考文献一覧】

  • yomiDr.「珍しくない入浴中の死亡事故 年間1万9000人が亡くなるとの推計も…原因は?」 https://www.yomiuri.co.jp/yomidr/article/20250115-OYTET50001/
  • 警察庁「交通事故統計:交通事故による死亡者数」  https://www.npa.go.jp/publications/statistics/koutsuu/jiko/R06bunseki.pdf
  • WHO「Housing and Health Guidelines:室温18℃以上の推奨と健康リスクの関係」  https://www.who.int/publications/i/item/9789241550376
  • 国土交通省「住宅の温熱環境と健康の関連」  https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001323205.pdf
  • 慶應義塾大学 伊香賀俊治教授の研究「住環境が睡眠・血圧・活動量に与える影響に関する大規模実測調査」  https://share.google/m1VyQ8fxxZIsAQgXy

 

この記事を読んで「断熱性能」が大事と思った方へ。
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