2024/06/03
湿気やカビ対策に有効な住まいのお手入れ方法や建材を解説
梅雨から夏にかけてのジメジメした空気に、「また嫌な季節がきたな」とブルーになる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
嫌な気分にさらに追い打ちをかけるのが、気づくと増えている住まいのカビです。
そこで今回は、湿気やカビから解放された住まいづくりに向けて、お手入れ方法や湿気対策に優れた建材についてお話しします。
カビの原因と発生しやすい条件とは
実を言うと、カビは住まいの中を一年中漂っています。
普段は、あまりにも小さくかつ数が少ないことから目立たないだけです。
繁殖する条件が整うことにより、カビの数が増えてきてカビが生えたと気づきます。
それでは、カビが繁殖する条件について見ていきましょう。
カビが発生しやすい時期
「湿度」と「温度」が、住まいのカビの繁殖に深く関わっています。
湿度は70%以上、温度は15℃〜30℃が、カビにとって最高の環境です。
つまり、この条件に当てはまる5月下旬から7月中旬頃の梅雨の時期が、最も繁殖しやすいといえるでしょう。
カビは、温度が30℃を超えると活動が弱くなり、37℃以上で死滅することから、夏の盛りではあまり増えません。
一方、カビは低温で死滅することはなく、冬場は数が少なくなるだけです。
なお、冬場においても、暖房器具により「湿度」と「温度」の条件が整えば繁殖するので注意を要します。
カビが発生しやすい環境や場所
「栄養分」が、カビが繁殖するもう一つの条件です。
つまり、「湿度」と「温度」にカビの餌が加わることで活動が活発化します。
カビの餌となるものは、食べ物のカスやほこり、汚れ、ダニなどです。
住まいの中で「湿度」「温度」「栄養分」が整う箇所が、カビが発生しやすいといえるでしょう。
以下の場所が特に繁殖しやすい場所です。
- キッチン・浴室・お手洗いなどの水回り
- クローゼットや押入れ
このほか、エアコン内部、タンスや冷蔵庫などの裏側、マットレスなど寝具の裏側、畳も繁殖しやすいといわれています。
まずやっておきたいカビ・湿気対策とは
カビの繁殖を抑えるには、「湿度」「温度」「栄養分」を断つことが何よりも有効な対策です。
これらのうち、いずれか一つを断つだけで効果が得られます。
「湿度」・「温度」および「栄養分」の対策について、簡単にまとめてみました。
湿度・温度からのアプローチ
まず、お部屋の湿度を60%以下に下げることを目指しましょう。目安は、普段の生活で快適と感じる湿度50%程度です。
湿度を下げる方法は、窓からの換気、もしくはエアコンの除湿機能です。
お部屋の中の湿度を均一にするために、サーキュレーターや扇風機で空気を循環させるとなおよいでしょう。
梅雨時期に部屋干しをすると湿度が上がることから、極力避ける方が望ましいです。
部屋干しが必要な場合は、換気やエアコンの除湿機能を用いて湿度管理を徹底します。
温度は、25℃以下が望ましいそうです。
しかし、住まいの構造や健康上の理由で、25℃以下が難しい場合もあります。
このような場合は、無理をしない範囲で調整を行い、その分「湿度」と「栄養分」の対策をしっかりしましょう。
カビのエサを断つ
カビの栄養分対策は、住まいのこまめなお手入れに尽きます。
小さなホコリやチリも餌になるので、ハタキやハンディーモップがけも行いましょう。
食べ残しや食べかすもそのまま放置せずに、すぐに片付けるとよいでしょう。
カビの生じやすい箇所別のお手入れ方法
ここでは、カビが発生しやすいキッチンや浴室、および押入れ・クローゼットのお手入れについて、簡単にお話しします。
キッチン
キッチンのカビ対策には、毎日のお手入れが欠かせません。
料理を行うたびに汚れを拭き取るようにしましょう。生ごみや食材の残りは早めの処分が大切です。
日々のお掃除の仕上げとして、カビの繁殖を抑制するアルコールスプレーをおすすめします。
浴室
浴室は、日々のお手入れが大切です。
石鹸・シャンプーや皮脂の汚れの除去、あるいは最後の仕上げとして、45℃以上の熱いシャワーをかけます。その後、浴室の水分を拭き取って完了です。
なお、お掃除中は湿気が室内に逃げないように扉を閉めて、換気扇を回して行いましょう。
押入れ・クローゼット
押入れやクローゼットは、布団や衣類を詰め込み過ぎないようにします。
定期的に襖や扉を開けて空気の入れ替えをするとよいでしょう。
また、衣替えなどのタイミングで空間のお手入れを行い、糸くずやほこりを取り除きます。
押入れにすのこを敷いて通気性を確保する方法もおすすめです。
カビ・湿気対策グッズや建材を活用して快適な住まいづくり
毎日のお手入れはカビ対策に有効だと分かっていても、お仕事などで続けることは難しいものです。
そこで、お役に立つカビ・湿気対策をご紹介します。
カビ・湿気対策に有効なグッズ
湿気をこもらせないために、お部屋の空気を循環させる扇風機やサーキュレーターを用意します。
これらは押入れの空気の入れ替えにも大活躍です。
また、押入れやクローゼット、あるいはお部屋の隅に除湿剤を置いておくとよいでしょう。
カビの予防には、カビの細胞膜を破壊するエタノールが有効です。
無水エタノールを水で薄めて、水回りや押入れ、お部屋など必要な箇所にスプレーします。
湿気対策に有効なお住まいの設備や建材
お部屋の湿気対策に、LIXIL「エコカラット」はいかがでしょうか?
エコカラットは、日本の伝統技術である土壁の良さを受け継いだ、呼吸する壁用の建材です。
湿度の調整だけでなく、においの抑制、有害物質の低減などの効果があります。
こちらの施工事例のように、テレビの背面など部屋の一部にエコカラットを配置して、インテリアのアクセントとしても楽しまれる方が多いです。
室内干し対策として、LIXIL「浴室乾燥機」を活用する方法もあります。
浴室のリフォーム時に合わせて導入するのがオススメです。
洗濯物の乾燥だけでなく、浴室のカビ抑制にも効果を発揮する優れものです。
梅雨だけでなく、外干しが難しい花粉の時期や冬場にも大活躍します。
カビや湿気対策で行う換気は、窓を開けるだけでは不十分で、どこから風を取り込み、どこへ排出するかという、空気の流れを考慮することが大切です。
三協アルミ「効果的に換気できる窓」は、自然の風を活かしたお住まいの換気を実現します。
湿気対策の参考になる施工事例を見てみよう!
住まいの湿気対策に、参考にしてみてくださいね♪