2024/07/01
毎日の家事の負担を軽減する『ストレスフリーな家づくり』とは
家族とゆったりと過ごす時間やプライベートな時間、あるいは仕事の時間を確保するため、できるだけ毎日の家事の負担を少なくしたいものです。
また、家事の負担から解放されることで、ストレスの軽減にもつながります。
そこで今回は、家事の種類や費やす時間、家事にまつわるストレスをご紹介し、最後にストレスフリーな家づくりをお話しします!
家事に費やす時間はどのくらい?
生活の中で日々行わなければならないのが家事です。そもそもどのような種類の家事があり、どのくらいの時間を費やしているのでしょうか?
はじめに、家事について学んでみましょう。
意外と多い家事の種類
どのような家事があるのか、9つにグループ分けしていつくか書き出してみました。
①調理 | 料理、食卓の準備、片付け、皿洗い、弁当作り |
②掃除・整理 | 掃除(部屋、風呂、トイレ、共用スペース)、分別、ゴミ出し、整理 |
③洗濯 | 洗濯、干す、取り込む、たたむ、アイロンがけ、収納、布団干し |
④買い物 | 食品、日用品、雑貨、家具、贈答品 |
⑤育児・介護 | 身の回りの世話、病院などの付き添い |
⑥住まいのメンテナンス | 電球交換、灯油入れ、草刈り、補修 |
⑦家計 | 家計簿、レシートの整理、振り込み、資金計画 |
⑧地域活動・学校活動 | 近所付き合い、地域行事、自治会活動、学校行事 |
その他 | 正月、お盆など年中行事、庭の水やり、ペットの世話、宅配などの受取り |
以上は、思い浮かべやすい「目に見える家事」ですが、このほかに「名もなき家事」や「見えない家事」と言われている家事もあります。いくつか挙げてみましょう。
・食材や日用品の在庫の把握
・献立を考える
・家族の予定を調整する
・購入する家電の選定
・衣類等のクリーニング
・車の手入れ(給油、タイヤ交換、車検 等)…他
このように、目に見える家事・見えない家事のほんの一部を書き出しただけでもたくさんあり、まさに日々追われているように感じます。
それでは、これらの家事に私たちはどのくらいの時間を費やしているのでしょうか。
統計から見る家事の時間
1日の平均家事時間は以下のグラフのとおりです。
最近の調査では平日300分(5時間)、休日350分(5.8時間)を家事に費やしており、その平均は325分(5.4時間)であることがわかります。
経済協力開発機構(OECD)の2021年の調べによると、日本人の平均睡眠時間は442分(7.4時間)。つまり活動時間は998分(16.6時間)です。
つまり私たちは起きている時間の3割以上を家事に費やしているのです。
家事にまつわるストレスについて
仕事や日々の家事に追われていると、ストレスを感じることは自然なことです。
それでは、家事にまつわるストレスには、どのような種類があるのでしょうか。
量的・時間的・体力的・心理的なストレスについてまとめてみました。
ストレスの種類
量的・時間的・体力的・心理的なストレスそれぞれの内容を見てみましょう。
1. 量的なストレス | ・こなさなければならない家事の量が多すぎる。 |
2. 時間的なストレス | ・家事をする時間がそもそもなく(少なく)時間に追われている。 ・睡眠時間や休憩時間がない。 ・自分の自由な時間が持てない。 |
3. 体力的なストレス | ・器具や設備、家事の対象物が重すぎる。 ・睡眠や休憩時間が少なく、体力がもたない。 |
4. 心理的なストレス | ・量的/時間的/体力的なストレスからくる心理的な圧迫 ・家事分担の不平等や周囲の理解不足 ・家事に対する苦手意識 ・近所/親戚付き合い ・学校などの人間関係 ・社会の制度やルール |
ストレスを軽減する方法
ストレスを軽減するためには、ストレスの原因を取り除かなければなりません。そして、その方法にはソフト対策とハード対策があります。
家事の負担を軽減してストレスフリーになるためにも、取り組みやすい対策から少しずつ始めていくとよいでしょう。
ストレスフリーな家づくりに向けたアドバイス
おしまいに、ストレスの軽減に向けた、ストレスフリーな家づくりのアドバイスをお届けします。
自動化・省力化して負担を軽減
今日では、家事を自動化して負担の軽減や時間の短縮につなげる様々な設備や電気製品が販売されています。
食器洗い乾燥機、自動調理対応コンロ・自動調理家電、乾燥まで行う洗濯機のほか、ロボット掃除機がその一例です。
汚れにくく掃除しやすい住まい
汚れにくい・汚れを落としやすい住まいは、家事の負担を低減します。最近では、汚れ防止機能に優れた床材や壁材が販売されています。建材の材質から見直しを行い、洗面所やお手洗いの掃除の手間を少なくしてみてはいかがでしょうか。
また、掃除がしやすいレンジフードやユニットバスを採用すると、家事時間の短縮につながります。
このほか、新築時やリフォーム時に床の凹凸を取り払い、ロボット掃除機の清掃エリアを広げる方法もあります。自分で掃除しなければならないスペースを最小限に抑える点がポイントです。
家事動線や間取りを工夫
例えば、キッチン、洗濯室・物干し、浴室・洗面所、お手洗いといった水回りをまとめるだけで、家事のために移動する距離が短縮されます。住まいづくりやリフォームを行う際は、家事動線を短くする工夫をするとよいでしょう。
このほか、シンク・コンロ・冷蔵庫を頂点として結んだワークトライアングルを最短にすることで、調理しやすいキッチンが実現します。
まとめ
家事から解放されるようなストレスフリーの住まいを実現するには、設計段階からしっかり考えて工夫することが重要です。